菊地唯夫・ロイヤルホールディングス会長インタビュー
新型コロナウイルスの感染拡大や原材料価格の上昇、物流費の高騰、円安――。こうした荒波が一気に押し寄せたことで、外食業界では“スケールデメリット”が生じ始めているという。特集『食料危機〜日本の食卓が危ない〜』の#3では、ロイヤルホールディングスの菊地唯夫会長に、「ゲームチェンジ」が起ころうとしている外食業界の現状について、率直に語ってもらった。(ダイヤモンド編集部 新井美江子)
銀行出身の会長が断言!
外食産業で「寡占化」が進まなくなる理由
――新型コロナウイルスの感染拡大による外食控えや穀物・飼料など原材料価格の上昇、食料サプライチェーンの混乱、資源高による物流費の高騰、円安による輸入食材の価格高――。外食産業にかつてないほどの荒波が押し寄せています。
今、押し寄せている波は、企業努力では乗り越えられないくらいに高い。ただし、この荒波は変革を起こす良いきっかけにもなります。この難局で企業は何をするのか。ネガティブ思考に陥らずに、“機をとらえる”ことが重要だと思っています。
――例えば、外食業界の再編を仕掛ける“一手”に出ることも考えていますか。
私は日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)の出身です。金融業界は1990年代後半に不良債権の増大という大きな荒波を経験し、都市銀行や長期信用銀行など、23あった大手行が集約されていきました。
それでは、外食業界でも同じように企業の集約が進むのかというと、おそらく事情は違うと思うんですね。一定のレベルでの再編成は起こるけれども、その到達した先が「業界の寡占化」とはならないのではないかと。
――なぜ、外食業界では寡占化が進まないのですか。
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