2020年3月から「オンライン塾」を提供するプロ家庭教師専門の四谷進学会では、書画カメラやホワイトボードなどのツールを取り入れ、対面に近いオンライン授業を実現。一定の成果をあげています。株式会社四谷進学会代表取締役・田中淳吾さん、同社のオンライン塾を利用する高校1年生の男子生徒とその保護者に、オンライン塾の活用法と効果を聞きました。
【話を聞いた人】株式会社四谷進学会代表取締役 田中淳吾さん
(たなか・じゅんご) 1981年生まれ。青山学院大学卒。中学時代の引きこもり、高校時代に学業や進路で悩んだ経験から、教育の道を志す。教育関連企業の会社役員を歴任し、2014年に四谷進学会を起業。会社理念は「全ての人の自己実現を叶えるため、根本的なきっかけ作りをするためのイノベーターであり続ける」。2020年より、100%オンラインで学ぶBBT(ビジネス・ブレークスルー)大学に在学中。2児の父。
リアルタイムで情報共有できるツールを導入
家庭教師によるマンツーマン授業を提供する四谷進学会では、コロナ禍が始まってすぐに、オンライン塾の提供を開始。なるべく対面に近い授業スタイルに近づけようと検討した結果、ビデオ会議ツールとして親しまれている「Zoom」をベースに、「書画カメラ」と「ホワイトボード機能」の採用を決めました。 オンライン塾に通う生徒には1人1台の書画カメラが支給されており、これを利用すると、画面には生徒が問題を問いているノートが映し出されます。これは、教師が生徒の問題の解き方や理解度を把握し、指導に活かすのが目的。同社では、文字が読み取りやすくUSBに差し込むだけですぐに使える、「USB書画カメラ」を活用しています。パソコンのカメラとワンタッチで切り替えられる利便性もあり、書画カメラを使わないタイミングでは生徒の表情を写します。
教師が所持するペンタブレットと連動したホワイトボード機能は、教師が説明を書き込む際に役立ちます。教師がタブレットに書いた内容はリアルタイムで画面共有され、キャプチャ機能を使えば画面の撮影も可能。こうして、対面授業に近いスタイルを実現しました。 このオンライン授業について、田中さんは「デジタルに寄りすぎず、できるだけ家庭に負担のない方法を目指した」と話します。 「当初は、生徒にペンタブレットを支給して、タブレット上で問題を問いてもらうなども考えましたが、保護者へのヒアリングでは、『ノートに書く』というこれまでの習慣を大きく変えることに抵抗感が見られました。そこで、従来の『ノートに書く』行為はそのままに、リアルタイムで情報を共有できる書画カメラとホワイトボード機能を採用しました」(田中さん) 現在、オンライン塾の受講者は、大学生4%、高校生46%、中学生29%、小学生21%で、新規入会者が大半とのこと。対面授業を含めた生徒総数は、小中学生が約7割を占めていますが、オンライン塾は高い年齢層から人気が集まっています。また、これまでは立地的に受講が困難だった地方や海外在住の生徒が新規入会した事例もありました。 これまでのところ、受講者からはポジティブな声が多く聞かれているそうです。 「保護者からは、『教師が訪問しないため気を使わなくていい』との声が非常に多いです。訪問では基本的に家族の立ち会いをお願いしていますが、オンライン塾では必要ありません。また、生徒・保護者ともに『録画した授業を何度も見られる』というメリットも聞かれます。生徒の苦手部分に特化した試験対策などは、繰り返し見ることで理解が深まりますし、保護者が子どもの勉強や受験をサポートする際にも役立ちます」(田中さん)
からの記事と詳細 ( 「オンライン塾」メリットは? 課題は? 書画カメラやホワイトボード活用、対面に近い授業に(朝日新聞EduA) - Yahoo!ニュース )
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