リース会社の中には法人向けのサービスを展開しているところも少なくありません。そこで、今回は法人向けのカーリースサービスについて見ていきます。
カーリースの中でも中古車を提供するサービスもあります。中古車リースのメリットやデメリットについても見ていきますので、参考にしてみてください。
この記事の目次
法人向けのカーリースの仕組みを理解しよう!
ここからは、法人向けカーリースの仕組みについて詳しく見ていきます。
マイカーを購入したり、レンタカーを借りたりするのと比較して、リースはどうなのでしょう?
また、新車リースと中古車リースの違いについても見ていきます。
カーリースの仕組みとは?
カーリースは、まずユーザーが希望する車両をリース会社が購入して確保します。そしてユーザーに貸し出すというものです。ユーザーは毎月定額のリース料金をリース会社に支払います。このリース料金の中には、初期費用や各種税金、自賠責保険料などの諸費用も含まれています。
月額料は、貸し出された車両の本体価格から残価を差し引き、契約月数を分割して算出します。残価とは、一定のタイミングで車を売却した際の想定価格のことです。
残価分を差し引いているので、車両本体価格よりもお得に車を保有できるのがカーリースの特徴と言えます。
購入との比較
車を購入する場合、初期費用としてまとまった資金が必要です。車両本体の価格だけでなく、税金や自賠責保険料、登録の手数料などの諸費用が発生します。諸費用は車両によってまちまちですが、車両本体価格の10%ほどかかります。一方、カーリースの場合は月々定額のリース料金を支払うだけです。車両によっては、月々数万円でリースできるものもあります。
「車を持ちたいけれど、まとまった資金を捻出できる状況にない」という法人もいるでしょう。そんなときに、リース契約をすると数万円で手軽に車を持つことができます。
レンタカーとの比較
車を借りるというと、レンタカーをイメージする方も多いでしょう。レンタカーの場合、お店が抱えている在庫から貸し出されることになるため、即日で車を確保できることも珍しくありません。一方、カーリースの場合は中古車でも納車されるまで約1~2週間程度かかるので注意が必要です。
また、料金で比較してみると、レンタカーの場合は長期間利用すると費用が高額になりがちです。そのため、車を長く利用される場合はカーリースのほうがお得でしょう。
数週間から数か月単位といった期間限定で今すぐ車を借りたい場合は、レンタカーを選んで、長期的にマイカーのように車を使用したい場合はカーリースを選びましょう。
新車リースとの比較
カーリースには中古車と新車の両方があります。中古車リースの場合、もともとの車両の価値が低いので月額料金を安くできるのがメリットです。また、お店が抱えている在庫から貸し出されることが多いので、メンテナンスなどで多少時間はかかりますが、それでも1~2週間で納車される場合がほとんどです。
一方、新車リースの場合、ユーザーの希望する車をリース会社が購入してから納車されます。そのため、車が手元に届くまで、ある程度時間がかかります。また、希望した車種の人気によっても納期は変わります。早くても3週間程度、人気車種なら納車まで3か月程度かかると考えましょう。
できるだけ早く車を確保したい場合は、中古車リースのほうがおすすめです。
リース契約が満了したら?
カーリースは、一定期間の契約の下で車を借りています。もし契約満了となれば、ユーザーには以下の4つの選択肢が用意されています。①リース契約を終了して車を返却する
②新たに別の車でリース契約を結んで乗り換える
③契約延長をして同じ車を乗り続ける(再リース)
④リースしていた車を引き取る(買い取り)
ただし、リース会社の中には、4つの選択肢のいずれかには対応していない場合もあります。特に法人向けの場合、再リースや買い取りには対応していないリース会社が多いです。
リース契約をする前に満了後の車の取り扱いについては、きちんと確認しておきましょう。
法人向け中古車リースサービスを利用するメリット
また、メンテナンスもリース会社が担当してくれるので、自分たちでやらなくてもいいのがメリットと言えます。
ここからは、法人向け中古車リースサービスを利用するメリットを5つ紹介していきます。
メリット①初期費用が不要になる
マイカーを購入した場合、車両本体価格に自賠責保険料や各種税金の諸費用がかかります。合計すると数百万円単位の出費となるでしょう。一方、中古車リースの場合は初期費用がリース料に含まれていて月々定額になるのがメリットです。また、新車リースと比較しても中古車リースのほうがさらにリーズナブルなリース料で使用できます。
同じ予算でも、購入するよりリースのほうがリーズナブルなので、何ランクか上の車に乗れる可能性も出てきます。そのため、グレードにこだわりたいという法人にもおすすめです。
マイカーを購入すると、定期点検や車検を自分で手配しなければならず、伝票を起こす必要が生じます。リースの場合は、このような管理業務の手間も省けます。
メリット②いろいろなメーカーから選べる
もし社用車を購入するとなると、複数のディーラーに足を運ばなければなりません。一方、リース会社の場合は特定のメーカーだけでなく、いろいろなメーカーから車両を準備できます。社用車で特に注意したいのが、クライアントや取引先がひいきにしているメーカーやディーラーがあった場合、ライバル社の車に乗っていくのは問題が生じるかもしれません。
中古車の場合、基本すでにリース会社の抱えている在庫の中から選択します。希望を聞いてから調達する新車リースと比較すると、選択肢の幅は狭いかもしれません。それでもいろいろなメーカーの中から車を選択できます。
メリット③メンテナンスが不要になる
車を保有した場合、定期点検や車検を受けないといけません。特に複数の車両を保有する場合、まとまった費用を捻出するなどの不都合が生じます。法人向けカーリースの場合、メンテナンス費用をカバーしている「メンテナンスリース」と呼ばれるプランもあります。このプランであれば、月々のリース料を支払えばメンテナンスコストを別途で支払う必要はありません。
中古車リースの場合、新車と比較して部品が摩耗や劣化を起こしている可能性が高いです。そのため、よりこまめにメンテナンスを受けたほうが安心でしょう。メンテナンス込みのプランで契約すれば、リース会社の指定する整備工場でメンテナンスしてもらえるので、安心して運転できます。
メリット④コストを圧縮できる
中古車リースの場合、コストを圧縮できるのも魅力の一つです。まず、車両本体価格から契約終了時の残価を差し引いた金額でリース料が決まります。残価分の負担が軽減されるので、購入やローンよりもお得に車を確保できます。
同じ車でリースとローンを比較した場合、月々の費用を数千円単位でコストカットできる可能性も高いです。
大手のリース会社の場合、まとめて車両を調達しているところも少なくありません。そのため、車両を個別に購入するよりも、セットで購入したほうがお買い得になる場合があります。また、車両本体価格が安くなることで、その分リース料もお得になります。
メリット⑤全額経費として計上できる
社用車を購入した場合、固定資産として経費処理をしなければなりません。そのため、減価償却で何年かに分けて経費を計上する必要があります。一方、法人向けの中古車リースを利用した場合は月額料金は必要経費として処理できます。その上、全額を損金処理することが可能です。
減価償却になると、毎年車両費用の何パーセントか計算して経費として処理します。リースの場合は全額経費として計上できるので、いちいち計算する必要がありません。
会計処理の手間をできるだけ省きたいと思っているのであれば、法人向けの中古車リースを利用したほうがいいでしょう。特に個人事業主で、税理士を使わずに自分で会計ソフトを使って決算書などを作成している方にはおすすめです。
法人向け中古車リースサービスを利用するデメリット
ここからは、主なデメリットを4つ紹介していきます。以下の内容には注意して、リース契約をするかどうか決めるといいでしょう。
デメリット①途中解約は基本的にできない
法人向け中古車リースの場合、基本的に途中解約はできません。中途解約ができたとしても、利用者側の都合であれば違約金が発生する可能性が高いです。違約金のルールについては、リース会社によってまちまちです。多い内容としては、解約時点のリース料金の残額を違約金として支払うというもので、「残金を一括で支払わないといけないのか…」ということが結構あります。もし残り期間がかなり残っていると、まとまった違約金を請求されるかもしれません。
カーリースは月々定額で、まとまった費用が必要ないのがメリットです。中途解約するとそのメリットの意味が半減してしまいますので、注意しましょう。
デメリット②走行距離に上限が設けられている
リース契約の多くは、走行距離に上限を設けています。リース会社によって若干異なりますが、年間もしくは月間何キロまでと定められています。これは、残価を設定するにあたって、どの程度走行したかも想定しているためです。もし得意先を回る際に長距離移動する場合には、この走行距離の上限に引っかかってくる可能性があります。
そのため、リース契約を交わす前に、走行距離の上限を確認して、1日当たりどのくらい走行できるのか計算しておくといいでしょう。
特に公共交通機関に乏しい地域は、移動が基本車になります。走行距離も伸びやすくなるので、注意が必要です。
デメリット③審査をクリアしなければならない
法人向けの中古車リースは、申し込めば誰もが利用できるわけではありません。審査を受けて、一定の条件をクリアする必要があります。基本的にはリース料金を毎月支払えるだけの経済力、信用力があることが条件です。設立してから1年未満と会社の実力が未知数だったり、資産よりも負債のほうが多かったりすると審査は厳しくなるでしょう。
また、審査を受けるためにはいろいろな項目が考査されます。資本金や売上高、企業規模、従業員数、負債残高などにかかわるデータを提出しなければなりません。さらに、決算書の提出を求められる場合もあります。
個人事業主の場合、公共料金や携帯料金、カードの支払いの滞納があると負債扱いにされる可能性があるので注意しましょう。
デメリット④ピンポイントの要望に応えられない可能性
中古車リースの場合、リース会社のストックの中から車両を選ぶので、納車までの期間がそれほどかからないのが魅力です。一方、選択肢の幅が狭いのは人によってはデメリットに感じるでしょう。場合によっては自分の希望する車種がないこともあり得ます。
たとえ希望車種が見つかったとしても、希望するグレードやカラーなどを自由に選べない可能性もあります。車に対していろいろとこだわりを持っているようであれば、新車リースなど他の方法を検討しましょう。
また、いわゆる人気車種はリースを希望する方も多いです。在庫が少ない、またはない可能性が高いです。人気車種に乗りたいと思っているのであれば、大手で取り扱いのストックの多いリース会社の利用を検討しましょう。
輸入車の中古車リースを利用する選択肢も
ここからは、輸入車の中古車リースにはどのような特徴があるのか説明します。
メンテナンスしてもらえるのが魅力
輸入車に憧れていても、実際に所有するのをためらっているという方もいるでしょう。その理由として、故障のリスクが挙げられます。確かに輸入車は、国産車と比較すると故障しやすいと言われています。その上、メンテナンスをしてくれるディーラーも国内メーカーと比較すると少ないです。
しかし、輸入車のカーリースであれば、故障保証を設定しているものが多いです。たとえ不具合が起こったとしても、提携先の整備工場でメンテナンスをお願いできます。
また、月額料金の中に車検やメンテナンス費用が含まれているため、メンテナンス費用を追加で負担する必要もありません。手軽に輸入車に乗りたいという方は、カーリースがおすすめです。
アフターサポートでお店を探そう
輸入車の場合、注意しなければならないのは、交換する部品の国内在庫が少ないという点です。部品がなければ海外から調達しなければならず、国産車を保有するよりも、お金と手間がかかります。そこで、輸入車のリース会社を選ぶときには、アフターサポートがどうなっているかをチェックしましょう。
定期的にメンテナンスをしてくれるプランや車両保険を用意しているコースもあるので、輸入車をリース契約するとしても、いざというときに安心です。
また、輸入車の場合は特殊な検査機や工具といった機器類が必要な場合もあります。そのため、リース会社の指定する工場で整備を受けないといけないかもしれません。指定工場が自宅の近くにあるかどうかも、契約する前に確認しておくといいでしょう。
月額料金は高くなる可能性がある
輸入車をリース契約する場合、リース料金が国産車と比較して高くつく可能性があるので注意しましょう。その理由は、国産車よりも輸入車のほうが車両本体価格が高くなる傾向が見られるためです。また、輸入車の場合は部品を海外から調達しなければならないなど費用がかさむことが多いです。その分も月額料金に反映しなければなりません。
月額料金については、リース会社によってその内容が異なります。そのため、月額料金に何が含まれているかもあらかじめ確認しておきましょう。そうしておかないと月額料金は安くても、追加料金がいろいろと発生してお得感がなくなってしまう可能性もあります。
まとめ
①法人向けのカーリースには中古車を取り扱っているサービスもある
②中古車リースは新車リースよりも納車期間が短いのがメリット
③カーリースは中途解約が認められないことや走行距離に上限があることが多いので、注意が必要
④輸入車の中古車リースサービスを行っているところもある
からの記事と詳細 ( 法人向け中古車リースの利用はお得?メリットとデメリットについて紹介 - Goo-net(グーネット) )
https://ift.tt/qZ45FwL
No comments:
Post a Comment