【連載】海の見える駅 徒歩0分の絶景
真っ赤な屋根の家々が、こぢんまりと集う漁村。青く澄みわたった、石積みの小さな港。深い山に囲まれ、外界から切り離された空間。――ひとり降り立った山陰の小さな無人駅で、箱庭のような情景に出会った。 ■連載「海の見える駅 徒歩0分の絶景」は、アマチュア写真家の村松拓さんが、海のそばにある駅で撮った写真を紹介しながら、そこで出会ったこと、感じたことをつづります。 ◇
赤い屋根が連なる漁村と、小さな港
飯井(いい)駅は、山口県萩市にある、JR山陰線の無人駅だ。萩市の中でも西端に位置し、松陰神社や明倫館のある市街地からは、10kmほど離れている。列車の本数も山陰線の中では特に少ない区間にあり、1日に8往復の普通列車しか止まらない(2020年6月現在)。 2012年10月のある朝。雲ひとつない秋空のもと、2両編成のディーゼルカーから、ひとり飯井駅に降り立った。 すぐ目に飛び込んできたのが、立派な赤い屋根の家々。島根県石見地方の特産「石州瓦」の屋根だ。山陰線に乗っていると、島根県から山口県にかけて赤い屋根の家をしばしば見かけるが、飯井の集落では大半が赤い屋根。ホームからの景色に、十分なアクセントを添えている。 集落のすぐ向こうには、日本海にしては波の穏やかな湾が広がっており、小さな飯井港も見える。周囲を見渡す限り、あとは深い山があるばかり。海風もなく穏やかで、何より静かだ。列車が去った後は、遠くを通る山陰自動車道の車の音と、鳥たちの声しか聞こえない。
いざ漁村へと下りてみる。ホームから坂道を下ると、市境の小さな川に行き当たる。川の向こうは長門市だが、両岸とも一様に赤い瓦屋根の家が存在する。川を横切るように通るのは、細い県道。幹線道路から離れた飯井においては、この県道がメインロードだ。 小川に沿って、家々の間を縫うように進むと、間もなく飯井港へとたどり着く。港といっても、石垣の突堤が並ぶだけの、手作り感あふれる小さな港だ。船が停泊していない代わりに、釣り人が思い思いに糸を垂らしていたり、海藻が無防備に干されていたり。こんなにゆったりとした時間の流れる港は、後にも先にも見たことがない。
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June 29, 2020 at 10:07AM
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箱庭のような、スローな漁村の情景に出会う 山口県・飯井駅(朝日新聞デジタル&[アンド]) - Yahoo!ニュース
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