
エクササイズが体に応えた経験は誰しもあるでしょう。例えば、あなたがランナーだとしたら、体の軟組織を堪えず繰り返し、ものすごい量の力にさらしています。これにより、筋肉に微小な裂け目が生じ、適切に回復させないと、長引く痛みにつながる可能性があります。 多くのコーチ、トレーナー、生理学者、理学療法士が、フォームローリングはフィットネスエクササイズの必須項目だと述べていることに不思議はありません。フォームローリングは、トレーニング前に身体を緩め、痛みを軽減し、ランニング後の回復を早めるのに役立ちます。そして一般的に、筋肉を動かしやすくして、最大限の力を発揮できるようにします。 しかし驚くことに、そのフォームローリングの人気にこれまで科学は追いついていませんでした。フォームローリングに関する研究の殆どは小規模なもので、フォームローリングの効果がどれほどのものなのか、これまで正確にはわかっていなかったのです。しかし、2020年のある科学文献レビューにより、フォームローリングはトレーニング前に硬くなった筋肉を柔らかくし、可動域を広げ、遅発性の筋肉痛を軽減し、トレーニングからの回復を楽にする可能性があることが解明されました。これを聞いたら、使うに値すると思いませんか? 研究者たちもランナーたち同様、フォームローリングはほとんどの症状(ケガではなく、ランニング後に感じる筋肉の硬さや緊張)に対する最も軽めの処方箋の一つだと考えています。今回は道路やランニングマシンで走る時間のうち、わずかな時間をフォームローラーに費やすべき理由、そして適切な使用方法をご紹介します。
フォームローラーの仕組み
フォームローラーは、自分で筋膜リリースするためのアイテムです。それを理解するには、「筋膜」が何であるかを理解する必要があります。「筋膜とは、すべての筋肉を包み込む結合組織の膜です」と、ブルックスビースト・トラッククラブのアスレティックトレーナーのサラ・ベアさんは言います。また、筋膜は、全ての臓器、骨、関節、腱を包み込み、全てを本来あるべき場所に保ちます。筋膜はウェビング(網目状のもの)のようなもので、健康なときは柔軟性があり、筋肉の上をスムーズに動きます。しかし、ケガしたり、使いすぎたり、あまり動かない生活を送っていると、筋膜は硬くなり、本来の働きを妨げる癒着を形成したりする可能性があります。筋膜は、周囲の筋肉とは別に収縮や拡張することも可能です。そして、特定の筋肉が硬かったり、痛みを感じたりしている場合には周辺の筋膜も硬くなる可能性があり、体全体へ影響するおそれがあります。つまり全てはつながっているのです。 筋膜を美しく弾力性のある状態に保つことで、「筋肉が制限なく、制限なく全方向へと動かすことができるようになります」と、CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)認定スポーツ理学療法士のリーダ・マレクさんは述べています。しかし、制限(例えば、硬さや緊張など)が深刻な場合、実際のところ、体のメカニズムにも影響する可能性をマレクさんは補足します。このように考えてみてください。大腿四頭筋または膝腱が硬い場合、膝の周りの可動域が狭くなる可能性があり、最も効率的に大股で走ることが難しくなります。 更に、どの筋肉組織においても(筋膜または特定の筋肉が硬いかどうかに関わらず)全可動域に動かすことができない場合、「体はその可動域を達成するために何らかの方法で補填しようとします」とベアさんは言います。腰筋(骨盤から大腿骨まで伸びる筋肉で、股関節を曲げて上肢を体に向かって持ち上げる役割を担う筋肉))の可動域が完全でない場合、背中を曲げて補おうとして、最終的には腰痛になってしまうと彼女は説明します。 更にもう一点。筋膜には皮膚とほぼ同じくらい敏感な神経があるため、フォームローリングは中枢神経を刺激し、体をチルアウトさせる方法でもあるとベアさんは言います。「フォームローラーを使って圧力をかけてワークアウトすると、脳を伝ってリラックスするように指令が行き渡り、痛みや硬さが和らぎます」。 さて、「セルフ筋膜リリース」という用語に戻りましょう。リリースとは読んで字の通り、「セルフ」はプロにお願いする必要がないということです。筋膜リリースを実践するマッサージセラピストは様々存在しますが、フォームローラーの優れている点は、自宅で同じテクニックをDIYできることです。正しく行えば、同じメリットが得られます。高額な支払いを差し引いたパーソナルセラピストを手元に置くようなものです。
からの記事と詳細 ( 間違えて使ってない?メリットを最大化する「フォームローラー」の正しい使い方・誤った使い方(ヨガジャーナルオンライン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース )
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