K-1スーパー・フェザー級のレオナ・ペタス(28)が1日、都内のLARATOKYO江古田で練習を公開した。3月28日、日本武道館で開催の日刊スポーツ新聞社後援「ケイズフェスタ4」Day2で、王者武尊(29)の持つタイトルに挑む。2度の延期で難しい調整を強いられる中、力強い動きを見せた。

当初は昨年11月3日の「K-1 WGP」(福岡国際センター)で対戦予定だったが、武尊の練習中左拳骨折で、1月24日の「ケイズフェスタ4」(東京・代々木第1体育館)に延期された。ところが、コロナ禍での緊急事態宣言で1月も見送り。3月末まで延期を余儀なくされた。

昨年8月25日の対戦決定発表から、この日まで5カ月余り。精神的にも肉体的にも経験したことのない期間を過ごしてきた。それでもレオナは「延期にはメリットしかない」と前向き。「試合に向けてこんなに準備したことがないので楽しみ。最高のパフォーマンスができるようにする」と自信をのぞかせた。

痩せやすいタイプのレオナは「普段の試合前は62~63キロを行ったり来たりだが、今回は免疫力を上げるため、64~65キロをキープしている」という。何を食べているのかと聞くと「お菓子です」と言って、取材陣の笑いを誘った。

19年9月にKrush同級王座を獲得すると、同12月のKO初防衛のリング上で、武尊への挑戦を宣言した。アマ時代1勝1敗の相手との”決着戦”での勝利に向け、残り2カ月。レオナは緊張感を楽しむ考えだ。

試合当日の3月28日は、レオナの世界一を願いながら、昨春逝去した母・加藤美香さんと最後にLINEを交わした日。レオナは「2試合分の期待以上の戦いをする」と延期で積み上げた練習量で、最愛の母とファンに勝利をささげる。